前回、スコットランドとイングランドでの家の売買にまつわる違いについていくつか書いてみましたが、今回は「契約から家の引き渡しまで」についてです。
契約から家の引き渡しまで
イングランドでは
売買者間でざっくり合意に達した時点でソリシター(弁護士)が登場し、登記書類チェック、行う場合は不動産鑑定、契約書作成、権利移譲等の法的手続きに入ります。
先に契約書にはサインをしますが、日付は空欄のままでソリシターが保管します。全ての手続きが問題なく終了した時点で、契約書に日付を入れ、この日が契約日となります。この時点でこの契約は法的に効力を持つことになり、これ以降この売買をキャンセルした場合にはペナルティーが発生します。
逆に言えば、契約書に日付が入るまでは、売り手・買い手ともにこの売買からペナルティー無しで手を引くことが出来る、ということです。うわぁ~、こわっ!
家の引き渡し日に関しては、契約日(契約書に日付を書いた日)のだいたい2~3週間後に設定する、というケースが多いそうです。
スコットランドでは
ほとんどが入札形式で、購入希望者が複数あれば入札日が設定されます。入札日が来て売り手は自分に合った条件を出した買い手を選べばそれで終了。売りに出す前に既に不動産鑑定は終了していますし、買い手が現金で買う場合には2か月位とかからず家の引き渡しまで終了するケースも多いようです。
スコットランドでも契約を交わした後のキャンセルはペナルティーがありますが、そういうケースは少ないようです。というのも、入札の段階で買い手側には既に現金が調達されているからだと思われます。十分なお金がなければ入札に加われない、ということではないのでしょうが、実際のところ、売主は一番堅実な買い手を選ぶでしょうからね。
入札までは時間がかかるかもしれませんが、いったん買い手が決まったら動きがすごく早いので、スコットランド形式の売買の方が色々心配する時間が短いので、特に売り手側に立った時には精神衛生上良いのかも?しれません。
スコットランドでの購入プロセスは、私達が実際に始めたらもっと詳しく書いてみたいと思います。
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