家、売り出し中 途中経過②

最初の吉報がキャンセルになった後も断続的に見学者はありました。

見学者さんが来てくれる前には、家や庭をそれなりに綺麗にし、約束の時間の前には私達は家を出て、1時間位したら戻る。これを毎回繰り返します。

不動産屋さんからは結果が報告されます。庭は良いけど家が小さすぎる、家は良いけど庭が大きすぎる、家は好きだけれど天井が低すぎる、犬がいるからこのテの庭は無理等々、「帯に短し襷に長し」状態の報告が続きます。

私達の家は築約200年の石の家で文化財に指定されています。何でも自分の好きなように改築して良いというものではありませんし、モダンな家を望む人には向きません。天井も低いので、背がとても高い人(結構多い)には向きません。庭もそれなりに広いので、万人向けというわけにはいきません。

こんな「帯に短し襷に長し」状態が数週間続いたある日、突然ポキッと心が折れてしまいました。「誰がこの家を買ってくれるの?」と。

テーブルに額を付けて落ち込む私に、夫は静かに言いました。「買いたいと言った人はいたじゃない。またそういう人が現れるよ」。

次回へ続く・・・

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